維持管理導入の経緯
2005年12月に国土交通省・交通政策審議会から「安全で経済的な港湾施設の整備・維持管理システムのあり 方について」の答申が示され、その後の港湾法の改正などにより技術基準対象施設は設計供用期間まで適切に 維持管理することが義務付けられています。
維持管理の基本的な考え方
港湾施設の維持管理は、維持管理計画の検討により、設計供用期間中の構造物の性能低下を予測し、計画的な 点検診断及び対策を通じて、保有性能を適切に維持することにあり、その要点は以下の内容です。
- 港湾施設を設計供用期間にわたって計画的に適切に維持する
- 維持管理計画書を予め定める
- 維持管理計画書の作成に当たっては、手引書等を参考にする
- 維持管理に当たっては点検診断の結果に基づく施設全体の維持 に関わる総合評価を行った上で、維持工事などを適切に行う
- 安全や危険防止に関する運用規定を予め整備する
港湾施設の維持管理計画の考え方は以下に内容に基づいています。
- 劣化・損傷などの変状の発生を前提
- 予防保全の考え方の導入
- 維持管理レベルの設定及び主要部材とその他の部材との区別
- 劣化の予測と実態との乖離（かいり）を前提
- 総合評価の実施
維持管理計画の事例
維持管理を効率的かつ的確に行うためには、一連の維持管理の手順に沿って、当該施設の維持管理に関する 基本的考え方、点検診断等の方法・内容・時期・頻度・手順などを盛り込んだ維持管理計画を策定しておくことが必要です。
